土木学会論文集
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多起点多終点ODにおける渋滞延伸を考慮したリアクティブ動的利用者最適交通量配分
桑原 雅夫赤松 隆
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1997 年 1997 巻 555 号 p. 91-102

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抄録
本研究は, 渋滞延伸の影響を考慮した多起点多終点ODのリアクティブ動的利用者最適配分問題について, 定式化と解法を提案するものである. リアクティブ動的配分とは, 利用者が現時点までの交通状況に基づいて, 終点までの最短経路を選択すると仮定した配分である. 起点からの出発時刻別に多起点多終点ODが与えられているものとしているので, 出発時刻選択については扱わない. まず, 交通量の保存則, First-In-First-Out 原則を満たす制約条件を整理した後, リアクティブ最適条件を定式化して, 本配分問題が現在時刻によって分解できることを示す. 次に物理的な長さを持つ待ち行列を考え, ショックウェーブ理論より, 渋滞が上流に延伸して先詰まりを起こす現象をモデルに組み込んでいる. 最後に, 解法のアルゴリズムの提案と適用例を紹介する.
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