Journal of Pesticide Science
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プロベナゾール (オリゼメート®) のイネいもち病防除作用における特徴について
渡辺 哲郎五十嵐 弘松本 邦臣関 誠夫間瀬 定明関沢 泰治
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1977 年 2 巻 3 号 p. 291-296

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抄録

新規なタイプのイネいもち病防除剤につき研究したところ有効なプロベナゾール (オリゼメート®, 3-allyloxy-1,2-benzisothiazole-1,1-dioxide) を水銀, 燐, 塩素を含まない物質として見いだした. 本物質は400ppm液としてイネに散布することにより予防的効力を発揮する. またイネの根を経由する適用法であるところの土壌処理, 土壌灌注, 薬液への浸根あるいは水面施用のいずれによっても有効であった. とくに興味あることは根を通じての施用法の場合に10アール当たり200g以下というかなり少ない薬量で十分な薬効を発揮することである. このことは本物質がこれらの施用法による利用にきわめて適しているものと考えられた. これに反し母核である1,2-benzisothiazole-1,1-dioxideは散布法あるいは灌注法においてプロベナゾールよりはるかに劣り, 誘導体としたことによる有利性が認められた. なお, プロベナゾールの数種作物の生育に対する悪影響は各種施用ルートにより試験されたが, 実用上の薬量ではまったく認められなかった.

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© 日本農薬学会
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