2000 年 25 巻 4 号 p. 379-384
メトミノストロビンを含有する時間制御型溶出性粒剤 (TCRG) からの溶出挙動におよぼす疎水性高分子皮膜に含まれるホワイトカーボン (含水無晶形二酸化ケイ素) の影響を調べた. ホワイトカーボンの量が増大するに応じて, ラグタイムが短くなり, 溶出速度が速くなった. このように, ホワイトカーボンの量によって, ラグタイムおよび溶出速度が変化したのは, その量によって皮膜の水透過性および引張り強度に変化が生じたためと考えられた. また, 統計学的手法によりホワイトカーボンの量から溶出挙動を予測した結果, 非線形最小二乗法による3パラメーターロジスティックモデルによって予測が可能であった.