1987 年 12 巻 3 号 p. 415-419
O-Ethyl O-(5-methoxy-2-nitrophenyl) N-s-butylphosphoramidothioate のキュウリベと病に対する抗菌活性を見いだし, その活性と構造との関連を各種誘導体を合成して検討した. アミノ基部分の変換から, s-ブチル基またはi-プロピル基を有する化合物が供試化合物中最高の活性を示すことがわかった. さらに, 1-メトキシ-2-プロピル基, あるいは3-メトキシプロピル基, 1,1-ジオキソテトラヒドロチオフェン-3-イル基を有する化合物は高い抗菌活性を示すと同時に, キュウリに対する薬害が著しく軽微なものになった. 標題化合物をオキソン体へ変換することにより活性はまったく失われた. O-エチル基部分はメチル基, あるいはn-プロピル基, i-プロピル基を導入しても活性を維持し, さらにはクロロメチルホスホンアミドへ変換しても抗菌活性は失われなかった.