抄録
フェンプロパスリンの酸部分である, テトラメチルシクロプロパンカルボン酸の三員環をC-1位とC-2位の間で開裂した型の酸, 四種類を合成した. これらとピレスロイドアルコールとのエステルには, ほとんど殺虫活性が認められなかった. 殺虫活性を有する3-フェノキシベンジル (2a), または5-ベンジル-3-フリルメチル2-イソプロピル-3-メチル-3-ブテノエート (2b) のエステル結合を, エーテルあるいは炭化水素結合に変えた化合物を合成した. これらは, 元のエステルとは違う種類の昆虫に対して殺虫活性を示した. また, エステル2a, 2bのアルコール部分をジメチルベンジルに変換したエステルには, 殺虫活性はほとんど認められなかった.