Journal of Pesticide Science
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ビスアルコキシカルボニルケテンジチオアセタールとその関連化合物の稲イモチ病防除活性
谷中 国昭黒野 等原 敏彦村田 菊蔵
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1976 年 1 巻 2 号 p. 115-122

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抄録
マロン酸エステルと二硫化炭素を塩基の存在下で反応させ, 得られる置換エチレンジチオールをアルキル化, あるいは環化させて多数の誘導体を合成し, それらのイネいもち病防除活性をポット植の稲を用いて評価した. イネいもち病に対し, 治療的, 予防的, 持続的効果の判定のほかに水面施用的な活性を検討し, 化合物の浸透移行性を評価した.
S, S′-ジ置換体のなかには茎葉散布的には優れた活性を示すものも見られたが, 浸透移行性に欠けた. S, S′-閉環誘導体のうちでは, 1, 3-ジチオラン型の化合物にのみ優れた活性が発現した. 多数の1, 3-ジチオラン誘導体のなかで, diisopropyl 1, 3-dithiolan-2-ylidenmalonate が効果の持続性, 浸透移行性の点から最も優れていた.
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