Journal of Pesticide Science
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Trinumizole 類縁体殺菌活性 N-(1-imidazol-1-ylalkkylidene)anilines の定量的構造活性相関, コンホメーション解析およびコンピュータ・グラフィクス
中山 章井倉 勝弥太勝浦 喜代志橋本 章中田 昭
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1989 年 14 巻 1 号 p. 23-37

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抄録
イミダゾール系殺菌剤 triflumizole [(E)-4-chloro-α,α,α-trifluoro-N-(1-imidazol-1-yl-2-propoxyethylidene)-o-toluidine] およびその類縁体のキュウリうどんこ病菌に対する殺菌活性をポット試験により検定し, その構造活性相関を物理化学的パラメータを用いて重回帰分析により解析した. ベンゼン環上の置換基は, 疎水性が高く電子吸引性が大きいほど活性が高く, また, オルト位の置換基には最適な嵩高さが存在することが示された. イミノ基の炭素上の置換基は, 疎水性や大きさ, 形状とともに, 水素結合性や枝分れの有無などが活性発現上重要であることが示唆された. 一方, アゾール系殺菌剤の作用点と考えられるチトクロームP-450中での triflumizole の活性構造について, コンホメーション解析およびコンピュータ・グラフィクスの手法で解析した結果, triflumizole は安定なコンホメーションでチトクロームP-450の活性中心と結合し, エルゴステロールの生合成を阻害することが推定された.
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