Journal of Pesticide Science
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除草剤ピラゾキシフェンの分解速度と土壌要因との関係
有田 浩之鍬塚 昭三
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1991 年 16 巻 1 号 p. 71-76

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抄録

除草剤ピラゾキシフェンのピラゾール-3-14C-標識化合物および非標識化合物を用い, 室内実験により湛水および畑地水分条件とした5種類の水田由来の土壌中で分解させ, ピラゾキシフェンの分解速度と土壌要因との関係について研究した. ピラゾキシフェンの分解速度は土壌の性質と条件により大きく異なり, 鉱質土壌の方が腐植質火山灰土壌より分解が速く, それぞれの半減期は3~5および5~34日であった. また同一土壌では湛水条件 (半減期10日以内) の方が畑地水分条件 (半減期4~34日) より分解が速かった. いずれの実験条件でも分解速度は土壌の塩基置換容量, 土壌有機物含量と高い“負の”相関が見られ, 炭素率および最大容水量とも“負の”相関が見られたが, その相関係数は試験条件により異なった.

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© 日本農薬学会
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