長年にわたるピリジン系スルホニルウレア化合物の研究の結果, ピリジン核3-位に置換カルバモイル基を有する新規化合物群がトウモロコシに対してきわめて安全であることを見出した. カルバモイル基上の置換基と活性ならびにウレア鎖に直結した置換複素環の構造と活性について検討した結果, 2-(4, 6-dimethoxypyrimidin-2-ylcarbamoylsulfamoyl)-N, N-dimethylnicotinamide (SL 950, Nicosulfuron) がもっとも活性が高く, 40~80g a. i./haというごく低薬量で多年生イネ科を含むイネ科, カヤツリグサ科, 広葉雑草に対して有効であると同時にきわめて幅広い殺草スペクトルを有していることを確認し, 現在石原産業株式会社で開発中である. 本研究の新規ピリジルスルポニルウレア系化合物の合成のための鍵中間体である2-アミノスルホニル-N-置換-ニコチンアミドに関して, 4種類の合成法を確立した.