Journal of Pesticide Science
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サリチオン® (2-メトキシ-4H-1, 3, 2-ベンゾジオキサホスホリン-2-スルフィド) およびフェントエート (O, O-ジメチルS-α-エトキシカルボニルベンジルホスホロジチオエート) の光分解
三上 信可大川 秀郎宮本 純之
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1977 年 2 巻 3 号 p. 279-290

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抄録

サリチオンおよびフェントエートのアセトン溶液に紫外線を照射した場合およびシリカゲルと土壌表面に吸着させたものに太陽光線を照射した場合, 両化合物はすみやかに分解された. しかし, それらの条件に比べて水溶液中ではかなり安定であった. 両化合物はおもにP=SからP=Oへの酸化, ベンジル部分のメチレン基あるいはメチン基の酸化, P-O-アリル結合およびP-O-アラルキル結合の開裂, 脱カルボキシル化などの反応を経て分解された. サリチオンは光異性化によりS-ンジルサリチオンを生成した. また, フェントエートは土壌表面でカルボキシエステル結合の開裂を受けた. 光異性化物S-ベンジルサリチオンのラット血球および血漿コリンエステラーゼの阻害活性はサリオキソン, S-メチルサリチオンとほぼ同程度であったが, 家バエに対してはほとんど殺虫活性を示さなかった.

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