1983 年 8 巻 3 号 p. 347-351
[Methyl-14C] Gardona をマウスの腹腔内に注射して, その代謝と器官分布とを調べた. 最初の24時間に投与量の約40%が呼気と尿中に排出された. 排出14CO2は14%におよび, 尿からは3種の酸性14C-代謝物が単離され, それぞれ脱モノメチル体, リン酸モノメチルおよびリン酸ジメチルと同定された。Gardona はおもにP-OCH3結合の開裂, 次いでビニルエステル結合の加水分解を受け, リン酸モノメチルを与える. そのほかに, ビニルエステル結合が最初に攻撃を受けてリン酸ジメチルを生じ, また, メトキシ基の酸化的開裂によってホルマルデヒドを経てギ酸を生じるマイナーな分解経路もある.