Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
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オンコサーミアにおける挑戦と問題
ANDRAS SZASZ
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2013 年 29 巻 1 号 p. 1-23

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抄録

腫瘍治療のハイパーサーミアは数千年の歴史をもつ古い治療法の一つであるが, それはいまだ初期の発展段階にある. 他の治療法と同様に, この治療法にも適切な治療経験が欠けており, 治療法の適用を最適化できるような長期的かつ包括的統計が不足している. その理由は, 局所加熱の適用において, 生理学, 熱力学, 技術的解決法の三つに十分な調和が達成されていないことから説明される. 悪性細胞と健康細胞の選択的加熱は, ナノレベルの細胞領域でエネルギーを解放し, 悪性腫瘍のもっとも敏感な部分を感応させるものでなければならない. 本論文は腫瘍学における加熱のメカニズムと効果について論じるものであり, オンコサーミア (ナノサーミア) こそが悪性細胞に効果的に作用する解決法であることを提示する.

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© 2013 日本ハイパーサーミア学会
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