日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
教育講演VII
3軸加速度計による身体活動の評価
――新しい3軸加速度計システムを中心に――
塩谷 隆信佐竹 將宏照井 佳乃佐藤 瑞騎坂田 俊一岩倉 正浩大倉 和貴川越 厚良菅原 慶勇高橋 仁美
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 25 巻 2 号 p. 174-179

詳細
抄録

身体活動とは,日常生活活動と運動を合わせたものである.身体活動は,安静レベル以上のエネルギー消費に至る骨格筋の活動によってもたらされるすべての身体的の動きであり,運動,家事や仕事などあらゆる活動が含まれる.近年,日常生活における身体活動量を評価する方法としては.加速度センサーを3平面で用いる3軸加速度計が主流となってきている.
新しい3軸加速度計システムでは,日常生活における臥位,座位,立位,歩行,車いす駆動の時間,姿勢動作変換回数を連続して測定することが可能である.本システムは,脳卒中およびCOPD患者においてその測定方法の妥当性が検証され,また両疾患の1日における歩行,立位,車いす駆動時間が報告されている.
今後は,運動療法や薬物療法による身体活動の評価指標として,新しい3速度計システムを用いたより正確な身体活動量の測定が期待される.さらに,より簡便で客観的な評価方法の確立も望まれる.

著者関連情報
© 2015 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top