酸素発生用RuO₂-Ta₂O₅ 触媒層 (Ru=30 mol%) を熱分解法により260℃，300℃，500℃で作製し，その結晶構造，表面形態，電気化学特性をX 線回折，SEM, サイクリックボルタメトリー，クロノポテンショメトリーで研究した。X 線回折およびSEM による結果から，触媒層中のRuO₂ は温度が低くなると結晶性が低下し，260℃では非晶質化が生じることが明らかになった。非晶質の触媒層では，二重層の充電電気量の増加とともに硫酸浴中での酸素発生が促進され，非晶質のIrO₂-Ta₂O₅ 触媒層よりも低い酸素発生電位を示した。