日本補綴歯科学会誌
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◆総説:顎補綴と「Speech」評価
顎補綴と「Speech」評価
谷口 尚隅田 由香
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2014 年 6 巻 4 号 p. 333-342

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抄録

 顎補綴とは,先天奇形,腫瘍,外傷,嚢胞,炎症などを原疾患とし,外科的切除などにより顎口腔領域に後遺した顎骨・舌などの欠損を対象に,補綴装置を用いて修復し,失われた咀嚼・嚥下,発音,審美性などの機能を原状回復することである.こうした顎補綴症例では機能障害が一般補綴症例に比べ重篤で,精神・心理的苦痛をも惹起する.顎補綴によって目指す機能回復のうち,構音障害や発声障害といった音声障害に対する機能回復は,患者が社会とのコミュニケーション手段である「Speech」を円滑に保持するための要件である.本稿では顎補綴と「Speech」評価について述べる.

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© 2014 社団法人日本補綴歯科学会
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