脈管学
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第53 回総会シンポジウム3 大動脈ステントグラフトの合併症とその対策
腹部大動脈瘤術後の腎機能低下に対する予測因子の検討
古山 正小野原 俊博三笠 圭太岸本 淳司山下 正文岡本 実山本 剛下江 安司岡田 正比呂高橋 俊樹石橋 義光中井 幹三須原 均笠島 史成遠藤 將光仁科 健毛井 純一水野 明宏半田 宣弘
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2014 年 54 巻 2 号 p. 13-18

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抄録

要 旨:ステントグラフト内挿術(EVAR)と開腹手術(OS)の腎機能への影響を比較検討した。国立病院機構10施設の1,658例(EVAR群388例,OS群1,270例)が対象。術後の腎機能低下発生率はOS群で有意に高かったが,術死率,新規透析導入率は両群で差がなかった。多変量解析の結果,EVAR/OSの術式選択は腎機能低下と新規透析導入の独立した予測因子ではなかった。造影剤の使用よりも長時間の手術や腎動脈遮断が腎機能に与える影響が大きく,腎機能低下症例においてもEVARが実施可能と考えられた。

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