日本心臓血管外科学会雑誌
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症例報告
上大静脈症候群により発見された心臓原発血管肉腫の1手術例
水野 史人秋田 利明森岡 浩一三上 直宣野口 康久小畑 貴司四方 裕夫
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2013 年 42 巻 5 号 p. 395-398

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抄録

症例は31歳,女性.胸痛,呼吸苦を主訴に来院,右房内腫瘍を認め,循環器内科入院となった.入院後,心タンポナーデとなり,心嚢ドレナージを施行された.上大静脈の高度狭窄および三尖弁への腫瘍の嵌頓が危惧され,組織診断未定のまま準緊急的に右房亜全摘および上大静脈切除,Xenomedica patchによる右房再建,人工血管による上大静脈再建を行った.病理所見は血管肉腫であった.心臓原発血管肉腫は稀な腫瘍であり,生存期間4~9カ月と予後不良であるが,本症例では手術を行うことでいったん退院でき,術後約5カ月間の生存期間を得ることができたので報告する.

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© 2013 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
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