SS-MIX 標準ストレージを活用し医療現場の負担減を実現することについて我々製薬企業は賛成する.調査実施期間の短縮,多様な調査研究・安全対策のサポート,より正確な病態・治療情報取得といったメリットもさることながら,情報化社会においてこうした新技術を積極的に活用することは社会的使命でもある.具体的活用法としては,(1)使用成績調査・特定使用成績調査一般での利用,(2)適切なサンプリング調査,(3)患者モニタリング,(4)疾患レジストリ等,対照群をおいた観察研究,(5)安全対策の結果レビュー等が考えられる.また,情報保護に関する議論を含む規制の解釈・コンセンサスの問題や,社会インフラ上の課題があり,この技術を実際に活用するためには,引き続き産官学が積極的・協力的に議論を進めていかなければならない. (薬剤疫学 2013;18(1):57-64)