日本小児腎臓病学会雑誌
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原著
ステロイド感受性ネフローゼ症候群の病型予測における初回寛解に要する日数の有用性
好川 貴久桑門 克治澤田 真理子田中 紀子藤原 充弘武田 修明
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2014 年 26 巻 2 号 p. 177-181

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抄録

小児のステロイド感受性ネフローゼ症候群において,プレドニゾロン投与開始から初回寛解に要する日数と寛解後6 か月以内の早期再発の有無,2 年間の再発状況との関連について後方視的検討を行った。初発の特発性ネフローゼ症候群の患者のうち,ISKDC のプロトコール(国際法)で治療開始後4 週以内に寛解,かつ8 週後に治療を中止した患者で,2 年間以上経過観察できた25 例を対象とした。そのうち,7 日以内に寛解したものが15例,8 日以上を要したものが10 例であった。寛解後2 年以内にステロイド依存型ネフローゼ症候群に進展した例は後者で有意に多く(p=0.014),寛解後6 か月以内の再発の有無については2 群間に有意差を認めなかった(p=0.234)。特発性ネフローゼ症候群において初回寛解に要する日数によって層別化を行い,各々に応じた治療プロトコールを設けることで治療成績の改善と副作用の軽減が可能ではないかと考える。

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© 2014 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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