日本臨床外科学会雑誌
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症例
イレウスで2度の手術を施行した乳癌小腸転移の1例
奥村 晋也西村 理本庄 原吉村 玄浩
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キーワード: 乳癌, 小腸転移, イレウス
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2013 年 74 巻 1 号 p. 111-117

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抄録

症例は64歳,女性.2008年9月に左乳癌に対して乳房部分切除術+腋窩リンパ節郭清を施行した(浸潤性小葉癌+硬癌,T2N1M0,Stage IIB).2010年1月に腹痛・嘔吐を主訴に当院を受診し,腹部造影CT検査でイレウスと診断し,腹腔鏡補助下に手術を行った.回腸に全周性狭窄を認め,小腸部分切除術を施行した.病理組織検査で乳癌(浸潤性小葉癌)の小腸転移と診断した.術後経過は良好で,術後10日目に退院し,その後無症状で経過していた.2011年8月に腹痛を主訴に当院を受診し,乳癌小腸転移によるイレウスの診断で再手術を行った.小腸に多発する狭窄病変を認め,腹腔鏡補助下に小腸部分切除術を行った.病理組織検査で乳癌多発小腸転移と診断した.術後経過は良好で術後15日目に退院した.乳癌小腸転移に対する手術施行例の報告はまれと考えられたため,若干の文献的考察を加え報告する.

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© 2013 日本臨床外科学会
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