日本集中治療医学会雑誌
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調査報告
敗血症の認知度調査
志馬 伸朗篠原 貴子重見 研司
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2013 年 20 巻 4 号 p. 667-670

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抄録

敗血症に関する知識を,計503名の医療従事者(集中治療専門医でない卒後5年以内の医師及び看護師),学生(医学部,看護学部,非医学部理系学部)及び患者を対象に,質問紙形式で調査した。「敗血症」という言葉の認知度は,医療従事者や学生で100%だが,非医学部理系学生53%,患者49%であった。敗血症の内容を,“知らない“としたものは,看護学生30%,理系学生83%,患者41%,“血中への菌の侵入”としたものは医師33%,看護師47%,医学部学生45%,看護学生32%であった。敗血症の死亡率(28~50%)を正答できたものは医師60%,看護師29%,医学部学生13%,看護学生15%,理系学生8%,患者2%であった。敗血症という用語は,医療従事者以外には認知されていない。医療従事者や学生の敗血症の知識は十分でない。医療従事者から一般市民まで幅広く啓発/教育活動を行う余地がある。

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© 2013 日本集中治療医学会
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