知能と情報
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原著論文
自己成長型モジュラーネットワークを用いた自律移動ロボットにおけるハイブリッド地図のオンライン構築
川畑 宣之徳永 憲洋古川 徹生
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2013 年 25 巻 2 号 p. 659-675

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抄録

本研究は自律移動ロボットにおけるハイブリッド地図の自律的構築に自己成長型モジュラーネットワーク(Self-Evolving Modular Network : SEEM)を用いた手法を提案する.SEEMはグラフ構造を持つモジュラーネットワークであり,学習時にモジュールとパスが自己組織的に生成される.本手法は SEEM を用いることにより,ロボットが移動しながらオンラインでハイブリッド地図を構築することが可能である.本研究では SEEM を用いたハイブリッド地図の自律的構築システムの開発を目的とし,目的に対して次の二つの研究を行った.(1)ハイブリッド地図の構築に適した SEEM のバックボーンアルゴリズムの選定,(2)SEEM を用いたハイブリッド地図構築システムの設計.(1)において,我々は SEEM のバックボーンアルゴリズムとして Growing Cell Structure(GCS),Growing Neural Gas(GNG),Evolving Self-Organiz-ing Map(ESOM)の三種類の成長型ニューラルネットワークのアルゴリズムを挙げ,地図構築の課題で比較実験を行った.その結果 SEEM のバックボーンアルゴリズムは ESOM が適していると示唆された.また(2)において,ESOM のアルゴリズムをベースに SEEM のアルゴリズムを設計し,SEEM による地図構築の実験を行った.その結果,提案手法は視覚情報のみからハイブリッド地図の構築が可能であると示唆された.

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© 2013 日本知能情報ファジィ学会
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