医学教育
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原著―探索的研究
臨床研究教育におけるメンタリングの促進・阻害因子の探索的研究
−メンティーのインタビュー調査から−
三品 浩基横山 葉子Mitchell D Feldman角舘 直樹福原 俊一
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2011 年 42 巻 2 号 p. 75-80

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抄録

欧米では,メンター制度が医学領域の研究成果の達成のみならずキャリア形成,研究資金獲得にとって有用な教育システムとして認められている.わが国の医学研究教育においてもメンター制度を活用するにあたり,その試行経験から,メンタリングの促進因子と阻害因子を検討することが重要と考える.
1)メンター制度下で臨床研究の実施経験がある医師12人を対象として,メンタリングの促進因子および阻害因子を探索するインタビュー調査を行った.
2)インタビューの逐語録を質的に分析し,メンタリングの促進因子と阻害因子を抽出した.
3)促進因子として,メンティーのレベルの適切な評価,メンティーの考えているキャリアパスの把握,コミュニケーションの双方向性,身近な先輩研究者の存在が抽出された.
4)阻害因子として,メンターの忙しさ,相談内容のレベルの低さについてのメンティーの不安,メンター・メンティー間の上下関係が抽出された.
5)施設におけるメンタリングの評価制度,およびメンターの教育制度がメンタリングの促進に必要な対策として期待された.

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© 2011 日本医学教育学会
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