2009 年 98 巻 12 号 p. 3143-3145
続発性クリプトコッカス症は免疫低下宿主に発症し,肺,中枢神経系,皮膚に好発する真菌感染症である.症例は70歳,女性,間質性肺炎を伴う悪性関節リウマチにてコルチコステロイド投与中に右膝周囲の発赤・腫脹にて発症.MRIにて右大腿筋炎が疑われ,局所よりCryptococcus neoformansが同定された.肺に多発結節を認め,肺から右大腿四頭筋への播種により筋炎を呈した非常に稀な症例と考えられた.髄液所見は正常で,アゾール系抗真菌薬が奏効した.