整形外科と災害外科
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大腿骨転子部骨折術後にcut outを生じた5症例
塩本 喬平萩原 博嗣久我 尚之花田 麻須大水城 安尋志田 義輝近間 知尚
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2013 年 62 巻 3 号 p. 550-554

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抄録

当院で経験した大腿骨転子部骨折術後にcut outを生じた5例について報告する.2004年4月から2012年4月にγタイプによる骨接合を行った大腿骨転子部骨折症例519例のうち術後cut outを生じた5症例(うち1例は他施設での初回手術症例)を対象とした.術前骨折型はAO分類にて,31-A1.2 1例,31-A2.1 1例,31-A2.2 2例,31-A3.1 1例であった.cut outの原因として整復不良因子が3例でラグスクリュー因子が3例で考えられた.合併症として顕著な骨粗鬆症が4例,糖尿病が1例,RAが1例認められた.cut out予防のために整復位や手術手技はもちろん術前骨折型,顕著な骨粗鬆症などの様々な要因も考慮する必要がある.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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