2011 年 74 巻 4 号 p. 239-245
日本温泉気候物理医学会は日本救急医学会の協力を得て、入浴関連事故を解析した。日本国内の 212の救急救命センターに質問紙を送付し、救急で運ばれてくる入浴関連事故数、事故者の予後、死後の解剖や死後の画像検査を行っているのかどうかを調査した。事故者は全部で 782人であり、特に高齢者で冬期間に多発していた。死後の解剖、画像診断は殆どなされていなかった。入浴関連事故で亡くなる原因疾患の究明には、死後の解剖や画像診断をさらに多くの症例に行うべきである。