〔目的〕目的は下肢のH波,F波の出現様式の変化を臨床応用する前段階として,健常者での刺激強度増加に伴うヒラメ筋のH波,F波の出現様式を検討したので報告する.〔対象〕対象は健常成人10名とした.〔方法〕方法は背臥位にて右側ヒラメ筋よりH波,F波を記録した.タイプ分類は鈴木らの報告した上肢の4つのタイプに準じて分類した.〔結果〕ヒラメ筋のH波,F波出現様式の特徴は10名ともにタイプ3であった.〔結語〕健常者では,H波が高振幅で出現した状態でF波が出現することがわかった.今後,理学療法の神経学的機能評価において運動機能評価と組み合わせれば客観的な機能評価として用いることが可能であると考えられる.