2014 年 29 巻 5 号 p. 805-808
〔目的〕本研究は,座位での連続底背屈運動テストを転倒予測として用いることができるのか検証することを目的とした.〔対象〕対象者は65歳以上の高齢者50名とした.〔方法〕転倒群と非転倒群に分け,連続底背屈テスト,timed up & go test,functional reach test,5 m全力歩行テスト,立位つま先テストを評価した.その後,転倒と関係についてロジスティック回帰分析を用いて検討した. 〔結果〕2群間で全ての運動機能に差が認められた.ロジスティック回帰分析の結果,転倒の有無に影響する変数として底背屈テスト,立位テストが選択された.〔結語〕連続底背屈テストは座位で行なうことができ,安全,簡便に理学療法士以外でも実施できる転倒予測指標として有益であると考えた.