2013 年 27 巻 1 号 p. 81-91
要旨:近年MDCT(multidetector row CT)とMRIの進歩にはめざましいものがある.これにより胆道癌の画像診断の精度も向上している.MDCTは薄いスライス厚の多相ダイナミックCTが有用である.多方向の再構成画像や3D画像は進展度診断に役立つ.MRIはMRCP(MR cholangiopancreatography)に加えてT1強調像,T2強調像,steady state image,造影ダイナミックMRIなど多彩な撮像法があり,胆道癌の検出のみならず胆汁うっ滞などの二次的変化も描出できる.CTとMRIの特徴を理解し,両者を併用することでより詳細な画像診断が期待できる.