全日本鍼灸学会雑誌
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臨床体験レポート
肺炎による咳嗽とそれに伴う身体疼痛に対する鍼治療の1症例
小西 未来鈴木 雅雄竹田 太郎福田 文彦石崎 直人堂上 友紀北小路 博司山村 義治
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2010 年 60 巻 1 号 p. 84-90

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抄録

【はじめに】肺炎は強い咳嗽が出現し、 咳嗽はQOLは著しく低下させる。 今回、 肺炎に伴い強い咳嗽と身体疼痛を訴えた患者に対し、 鍼治療を行い良好な結果が得られたので報告する。
【症例】47歳女性。 主訴:咳嗽とそれに伴う身体疼痛。 現病歴:X年8月2日近医にて肺炎と診断され、 抗生剤を処方されたが症状の改善を認めず、 本学附属病院内科を紹介受診し同日より入院加療となった。 繰り返す咳嗽とそれに伴う身体疼痛が強いため主治医に指示によりX年8月7日鍼治療併用を開始した。 所見:血液検査にて炎症所見を認め、 胸部聴診、 胸部CTにて肺炎所見を認めた。
【評価】咳嗽時の身体疼痛をVisual Analogue Scaleにより評価した。
【治療・経過】鍼治療は鎮咳と身体疼痛軽減を目的に弁証論治に基づいて配穴し、 置鍼術は10分とした。 7日間に10回の鍼治療を行い、 症状の軽減が認められた。
【考察・結語】本症例において咳嗽とそれに伴う身体疼痛に対し、 鍼治療を併用することが有効である可能性が示唆された。

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© 2010 社団法人 全日本鍼灸学会
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