日本作物学会紀事
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北部九州産米の食味に関する研究 : 第8報 黒ボク土産米の食味向上のための窒素施肥法およびゼオライトの施用
松江 勇次小田原 孝治比良松 道一
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1997 年 66 巻 2 号 p. 189-194

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抄録

黒ボク土産米の食味向上を目的とし, 黒ボク土における稲体の窒素過剰吸収を制御するという視点から, 適切な窒素施肥法およびゼオライトの施用による食味改善効果を検討した. 黒ボク土においては, 慣行施肥法の第2回穂肥の省略, もしくはゼオライト1 kgm-2施用後の標準施肥栽培により, 収量は慣行施肥法と同程度かそれ以上の増収効果を示し, 食味は食味評価が高い褐色低地土産米と同程度となり, 食味向上の効果が認められた. また, 同じ試験区において精米中のタンパク質含有率が低下し, 精米中のタンパク質蓄積に対する制御の効果も認められた. したがってこの食味向上効果は, 前述した穂肥の省略による窒素施肥量の減肥もしくは標準施肥+ゼオライト施用によるタンパク質含有率の低下によるものと判断された.

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