日本心臓血管外科学会雑誌
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急性心筋梗塞後左室自由壁破裂, 心室中隔穿孔および仮性心室瘤に対し, 三度の修復術を行い救命しえた一例
荻野 均山里 有男花田 正治中山 正吾
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1994 年 23 巻 1 号 p. 54-58

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抄録

左室 (自由壁) 破裂, 心室中隔穿孔 (VSP), 仮性心室瘤など急性心筋梗塞 (AMI) 後の機械的合併症に対し, 三度の修復術を施行し救命しえた. 症例は70歳女性で, AMI (広範前壁) を発症し他院にて経皮的冠動脈形成術 (PTCA) と tissue plasminogen activator (t-PA) 治療を受けた. その数時間後に左室破裂 (oozing type) を合併し, 本院へ緊急転送され梗塞部心膜被覆術を施行した. しかし, 術後2日目にVSPを合併し穿孔部パッチ閉鎖および左室パッチ形成術を施行した. その後, 心エコーにて仮性心室瘤の合併が認められ, 部分体外循環および左開胸下に修復術を施行した. 術後, おおむね順調に回復し無事退院した. AMI後の機械的合併症の診断には心エコーが有用であり, 適切な時期に, 適切かつ確実な手術をしたことが良好な結果につながったと考える.

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