症例は78歳男性. 左大腿部の拍動性腫瘤および左大腿疼痛にて発症した. 造影CTにて左大腿部に最大径6.8cmの enhance された占拠性病変を認め, 大腿深動脈瘤と診断した. 左大腿部を正中で切開し, lateral approach を追加して, 瘤に到達した. 総大腿動脈, 浅大腿動脈は正常, 大腿深動脈は第一分枝が破裂し仮性動脈瘤を形成. さらに本幹が遠位側で瘤状となり筋層内へ破裂していた. 大腿深動脈を起始部で結紮後, 瘤を切除した. 大腿深動脈瘤は希な疾患であり, 文献的考察を加え報告した.