日本心臓血管外科学会雑誌
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嚥下障害を主訴とした多発性右鎖骨下動脈瘤の1治験例
須田 優司竹内 靖夫五味 昭彦中谷 速男河野 康治島袋 高志永野 直子
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1997 年 26 巻 4 号 p. 262-264

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抄録

症例は61歳, 女性. 嚥下障害を主訴に近医を受診し, 右鎖骨下動脈瘤を診断された. 当院入院後のCTでは, 連続した二つの鎖骨下動脈瘤が診断され, 選択的鎖骨下動脈造影では, 中枢側の動脈瘤は三つの部分より成り立っていることが明らかになった. 手術は鎖骨上横切開で行い, 可及的に瘤を切除後, 鎖骨下動脈の端端吻合で血行再建を行った. 片側に多発した鎖骨下動脈瘤の報告は極めて少ない. また, 手術方法として瘤空置血行再建術が安全との報告もあるが, 本症例においては, 多発する大きな動脈瘤が気管, 食道を直接圧迫しており, 瘤切除を行う必要があると考えられた.

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