日本心臓血管外科学会雑誌
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CABG 5年後に施行した上行~弓部大動脈全置換術の1例
櫻田 卓菊池 洋一小泉 淳一鈴木 卓康平野 智康草島 勝之
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2000 年 29 巻 4 号 p. 290-292

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抄録

冠状動脈バイパス術 (CABG) 5年後に発症した上行~弓部大動脈瘤に対して上行~弓部全置換術を施行し良好な結果を得た. 症例は75歳, 女性. 不安定狭心症に対して1993年5月27日に緊急CABG 2枝 (左内胸動脈: LITA-左前下行枝: LAD, 大伏在静脈: SVG-右冠状動脈: RCA) を施行. 1998年6月に胸部レントゲンおよびCTで上行~弓部大動脈瘤と診断され手術目的に入院となった. LITAおよびSVGグラフトはいずれも良好に開存していた. 手術は再胸骨正中切開を行い, 右腋窩動脈送血・右心房脱血にて人工心肺を開始. 逆行性心筋保護とSVGからの順行性心筋保護下を用いて心停止を得た. 脳保護に選択的脳灌流 (SCP) を用いて上行~弓部大動脈全置換術 (26/10/8/8*8Gelweave) を行った. 経過良好で術後27日目に退院となった.

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