日本心臓血管外科学会雑誌
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コロナリーシャントチューブを用いたoff-pump CABGの経験
角南 博入江 博之大島 祐石野 幸三河田 政明紀 幸一長尾 俊彦飯田 英隆手取屋 岳夫佐野 俊二
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2002 年 31 巻 1 号 p. 37-39

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抄録

当科ではコロナリーシャントチューブを用いたoff-pump CABGで完全血行再建している.今回1999年2月から11月までのoff-pump CABG33例(年齢67.0±7.6歳)を検討した.On-pump移行症例は認めなかった.吻合数は,平均2.8±0.8本で,手術病院死亡なく,LOS・IABP使用・縦隔洞炎・脳合併症なども認めなかった.これらの症例のmax CPK-MBは平均25.9±18.8IU/lで冠動脈のスパスムによると思われるPMIを1例認めた.術後抜管までの時間・手術室抜管数・ICU滞在日数・術後滞在日数・入院費についてoff-pump群とon-pump群を比較したが,off-pump CABG群のほうが有利であった.開存率は前期85%,後期97%,全体で閉塞4例,吻合部狭窄1例であった.

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