日本心臓血管外科学会雑誌
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胸部真性大動脈瘤に対するパッチ形成術の遠隔成績と再発症例の治療
再発例に対するopen stent法の有効性
森田 一郎宍戸 英俊正木 久男石田 敦久田淵 篤福廣 吉晃濱中 荘平久保 裕司種本 和雄
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2004 年 33 巻 5 号 p. 309-313

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抄録

2001年7月までに当科で経験した胸部真性大動脈瘤に対して,パッチ形成術を施行した24例を対象に検討した.部位およびサイズは,上行が1例,6.0cm,弓部が4例,2.5±0.5cm,遠位弓部が11例,4.7±1.7cm,下行が8例,3.7±0.5cmであった.病院死亡は3例,12.5%で,弓部,遠位弓部,下行がそれぞれ1例ずつ死亡した.その原因は,多臓器不全,脳梗塞,敗血症であった.遠隔成績は,追跡できた16例に対して検討したが,遠位弓部の2例で術後4年と術後6年で再発しただけで,そのほかには瘤再発に起因した死亡症例は認めなかった.再発症例に対しては,高度癒着の予想と呼吸機能低下により,open stent法を施行して,良好な経過を得た.遠位弓部の瘤再発症例においては,open stent法が有用と考えられた.

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