日本心臓血管外科学会雑誌
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バージャー病発症20年後に狭心症と頸動脈狭窄を合併した1例
高橋 昌一菅野 恵櫻田 徹森島 重弘本多 正知今井 康晴
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2005 年 34 巻 5 号 p. 331-333

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抄録

症例は60歳,男性.40歳のときに足趾の皮膚潰瘍が出現し,血管造影でバージャー病と診断された.最近労作時の胸部圧迫感があり入院となった.冠動脈造影では前下行枝近位部の高度狭窄と右冠動脈の完全閉塞を認め,ほかに脳虚血を伴う左内頸動脈の高度狭窄を認めた.さらに下肢の動脈の分節的閉塞とコイル状の側副血行路を認めた.この症例に対して,頸動脈にステント留置術を施行し,その後に下肢血行再建と冠動脈バイパス術の同時手術を施行した.術後は合併症なく良好な経過であった.

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