日本農村医学会雑誌
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携帯型自動血圧計を用いた片麻痺患者の血圧変動についての検討
和田 範文安田 洋新井 正伊東 祐二早川 和良高屋 忠丈西岡 幸絵谷口 小記子辻本 真紀岩越 優森井 幸一樫木 良友
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1999 年 48 巻 2 号 p. 152-155

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抄録

家庭用の携帯型デジタル自動血圧計を用いて, 運動療法施行中の片麻痺患者の血圧変動を測定した。
理学療法士が通常施行している訓練プログラムにおいて運動中の血圧値は安静時に比べ, ほとんどの例で収縮期血圧, 拡張期血圧ともに上昇した。なかにはリスク管理上注意を要するほどの上昇が認められる例もあった。
血圧値の変動には多くの要因が関与するため一概には言えないものの, 家庭用の携帯型デジタル自動血圧計によりどの程度の運動でどれくらい血圧が変動するかを知ることは容易にでき, 患者や家族に血圧の変動に対する認識を高めることは可能と考えられた。これにより, 在宅における運動の際の身体活動量の指標が得られる可能性があると思われた。

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