片刃のナイフに作用する曲げ荷重の大きさと向きを調べることによって, 片刃のナイフ形状と実作業との関わりを検討し, 両刃と比べた場合の片刃の利点を示した。また, 切断時に片刃の切刃に発生する曲げ応力について, 刃面圧力センサの測定値を用いる方法と, 抵抗線歪みゲージをナイフに直接接着し, 測定された曲げモーメントを用いる方法の二通りで求め, 切刃の形状を検討した。刃先角が小さいほど曲げ応力は大きく, 刃先角25°のナイフでは300MPaとなった。切刃先端の強度を維持しつつ切断力を低減するために, 片刃の切刃の形状を二段刃とすることを提案した。