イボ粗度上に生起する跳水によるエネルギー減殺の機構について理論的に考察するとともに, 粗度集中密度I=10%, 粗度長さの割合LR/hb=28のときの跳水に関する種々の水理量を実験的に検討し, (1) イボ粗度上の跳水によるエネルギー損失は, 滑面上でのそれに比して, 4<F1<10の範囲で約20%大きく, その中でイボ粗度に起因するエネルギー損失は, 30~60%に達する, (2) イボ粗度の場合は滑面の場合に比して, 跳水後の水深が10~20%および跳水の長さが30~40%小さくなり, 跳水の位置も安定する, などを示した.