1997 年 28 巻 2 号 p. 101-106
若い世代へのエイズ教育においてその方法は非常に重要である. 日本病院会のストップエイズ企画委員会では, エイズ・ピア・エデュケーター (A. P. E.) を養成し, 看護学生を対象にピア・エデュケーションを実施した. A. P. E.は, 18~21歳までの医療系の学生である.
エデュケーション後, ポストアンケート (155例: 回収率92.6%) の記述内容を分析し, 教育方法の評価を行った. ピア・エデュケーションによって学生は楽しみながらエイズを理解し, 患者・感染者への共感を得ることができた.アンケートでは多くの学生がエイズに関する意識変化を自発的に述べており, この方法がエイズ教育に有効であることが示唆された.