医学教育
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卒前臨床能力の向上のための臨床教授制度の導入について
伊賀 幹二今中 孝信
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1998 年 29 巻 3 号 p. 169-171

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抄録

現在の卒前教育を終えた新人医師は, 医師免許を取得し, 医学知識はあるにも関わらず, 臨床能力が欠如しているために, 病歴・身体所見を適切にとれない. 卒前の臨床能力を向上させるために, 関連教育病院ないし臨床研修病院において内科中心の長期の臨床実習を義務化し, その統括責任を担う臨床教授を誕生させることを提案する. 臨床教授は, その資格を同県または近県の大学医学部または医科大学より与えられ, その大学のカリキュラム委員会へ参加し発言する権利をもつ. 臨床教授と学生はお互いに評価しあい, 学生は実習の評価が悪ければ卒業できないものとし, また臨床教授は任期制とし, 学生の評価により医学部長がその更新の有無を決定するものとする.

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