医学生の生命・医療倫理に対する関心度とそれに関連する要因を調査した.本学医学部5年生に, 内科臨床実習の一部として行われている「生命・医療倫理学序論」の講義の開始前に自記式質問紙を配布した.調査は1995年4月-1998年3月に行われ計187名より有効回答を得た.関心の強さは, 他の授業に比べての重要度, 臨床での診療活動に結びついたイメージ, 法律や裁判に結びついたイメージ, 医療政策に結びついたイメージと有意に関連が認められ, 関心の高い者ほど重要度を高く, イメージも強く捉えていた.関心のあるトピックス, 授業形態についての意識も調査し, 今後のカリキュラム, とくに学習方略を考える際に考慮すべき点を検討した.