2001 年 32 巻 4 号 p. 231-237
日本大学医学部5年生122人を対象に行ったOSCE医療面接部門について, 評価の客観性を高めるために, 医療面接評価の結果を検討し, 改善すべき点を抽出した.教員による評価では, 4ペア中2ペアで評価者間の有意差を認めた.評価者間に差を認めた項目は, 学生が「どのくらいできたか」を評価する項目で, 学生が「した」か「しなかった」かで評価する項目ではばらつきが小さかった.模擬患者は8名で, 模擬患者ごとの平均点は100点満点で52.5から73.3点と開きがみられた.医療面接部門における評価の客観性を高めるためには, 評価項目ごとの評価尺度を再検討し, 評価基準を明確にする必要があると考えられた.