医学教育
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臨床実習前の医学生・看護学生における喘息児キャンプ体験学習の教育的効果
吉原 重美阿部 利夫山田 裕美渡辺 慎小野 三佳大山 麻理子金澤 早苗沼田 道生西倉 潔仲島 大輔星 恵美福田 典正安藤 保菅野 訓子有阪 治江口 光興
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2001 年 32 巻 1 号 p. 39-45

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抄録

臨床実習前の医学生・看護学生を対象に, 喘息児キャンプ4日間の体験学習が教育的効果があるか否かについて検討した.指導者評価表を用いた評価の結果から, 喘息キャンプの体験学習の目標に対する最終到達度は, 基本的態度の学習 (91%) 患児・家族を含めた包括的医療における医療チーム活動の協調的態度 (88%) >成長・発達の理解 (80%) >小児喘息の基本的知識 (69%) >検査・治療における基本的技能の習得 (41%) の順であった.また, 改善率については, 患児・家族を含めた包括的医療における医療チーム活動の協調的態度 (47%) >成長・発達の理解 (45%) >小児喘息の基本的知識 (38%) >基本的態度の学習 (34%) >検査・治療における基本的技能の習得 (25%) であった.以上の成績から, 喘息児キャンプに参加した学生は, その体験学習によって患児・家族を中心においた小児医療の理解のみならず, それに対する基本的な姿勢や考え方も深められた.

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