2001 年 32 巻 1 号 p. 47-52
クリニカル・クラークシップの中で学生全員に医療面接実習を行った.面接終了後, 学生同士の討論, 標準模擬患者 (SP) からのフィードバックを行い, さらに鑑別診断に必要な情報, 検査計画などについても討論した.実習前は適切な対話法や医師患者関係への関心が高かったが, 実習後は診断に必要な医学情報の取得と医学的知識の不足に関心が移った.学生の満足度は極めて高く, ほとんどの学生が患者の視点からのフィードバックを有益と考え, 実習の効果と必要性を認めた.高学年の臨床実習の中でSPを活用することは, 態度教育だけでなく認知領域の教育にも有益である.