日本化学会誌(化学と工業化学)
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チオ尿素類と2-クロロベンゾチアゾールからのカルボジイミド類の合成
古元 貞好
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1973 年 1973 巻 8 号 p. 1502-1504

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抄録

脂肪族アルキル,または脂環基をもつN,Nt-二置換チナ尿素類に,ベンゼンまたは二塩化メチレン中,等モルの2-クロロベソゾチアゾールを作用させると,塩酸の存在下室温で容易に反応が起こりチウロニウム塩が得られた。チウロニウム塩を過剰のアルカリ水溶液で湯浴上加熱分解すると,使用したチオ尿素類に対応するN,N,-二置換カルボジイミドが約50~80%の収率で得られ,またカルボジイミドを分離後,アルカリ分解液を希塩酸で中和すると2-メルカプトベンゾチアゾールが約70~80 %の収率で得られた。これらの反応ではいずれの場合も使用したチオ尿素類に対応するN,N-二置換尿素が少量特写した。中聞生成物のチウロニウム塩の性質について若干の検討を試みた。

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