1998 年 67 巻 9 号 p. 1066-1069
レーザーを用いると,大気のようにみだんその存在を意識しないような媒質でも非線形分極を生じ,光の伝搬方向やその周波数を著しく変化させる.ここでは,超高強度レーザー電場がもたらす気体媒質の屈折率変化を空間・時間の2つの方向からレーザー光の位相変調に応用した,高効率・超広帯域の波長変換法について紹介する.本光源は,真空紫外から赤外におよぶ白色スペクトルをもちながら,コヒーレンスをもっており,空間・時間ともに微小空間へのエネルギー集中が可能である.