脳と発達
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てんかんと睡眠
徐波睡眠中連続的棘徐波を示す非痙攣性てんかん重積状態を中心に
小林 勝弘大塚 頒子大田原 俊輔
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キーワード: てんかん, 睡眠, 予後
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1990 年 22 巻 2 号 p. 136-142

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抄録

てんかんと睡眠の関連につきこれまでの知見を概観し, 特に徐波睡眠中広汎性棘徐波の連続する非痙攣性てんかん重積状態すなわちepilepsy with electrical status epilepticus duringslow sleep, peculiar type of non convulsive status epilepticus in childhood, atypical benignpartialepilepsyにつき臨床的脳波学的に検討した. 前2者において高率に知的退行がみられ, これは上記脳波像の最終抑制年齢および徐波睡眠でのspike-wave indexと相関していた. 3病型とも思春期前は難治であるが, 16歳までに寛解し年齢依存性の病態が示唆された. またcoherenceand phase analysisによりsecondary bilateral synchronyが多数を占めることが示された.

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© 日本小児小児神経学会
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